◇学校給食の歴史
日本の学校給食は、明治22年山形県鶴岡町の私立忠愛小学校で貧困児童を対象に昼食の供与を行ったのをその起源とし、大正期の栄養補給的学校給食を経て、昭和に入って就学奨励ないしは社会政策的配慮からの学校給食へと発展しました。更に、戦時下における学校給食へと移行する中から、その対象の一般化及び実施主体の公共化という変貌を遂げました。現在では、学校の設置者が実施主体となり在学児童生徒を対象として、給食用物資を栄養のバランスのとれた食事として、調理加工のうえ提供することになっています。
◇学校給食の目的
学校給食法では、児童及び生徒の心身の健全な発達に資するものであり、かつ児童及び生徒の食に関する正しい理解と適切な判断力を養う上で重要な役割を果たすものであることにかんがみ、学校給食及び学校給食を活用した食に関する指導の実施に関し必要な事項を定め、もつて学校給食の普及充実及び学校における食育の推進を図ることを目的とするとして実施されています。(学校給食法第1条より)
◇学校給食の目標
学校給食を実施するに当たつては、義務教育諸学校における教育の目的を実現するために、次に掲げる目標が達成されるよう努めなければならない。(学校給食法第2条より)
1 適切な栄養の摂取による健康の保持増進をはかること。
2 日常生活における食事について、正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる 判断力を培い、及び望ましい食習慣を養うこと。
3 学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協同の精神を養うこと。
4 食生活が自然の恩恵の上に成り立つものであることについての理解を深め、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。
5 食生活が食にかかわる人々の様々な活動に支えられていることについての理解を深め、 勤労を重んずる態度を養うこと。
6 我が国や各地域の優れた伝統的な食文化についての理解を深めること。
7 食料の生産、流通及び消費について、正しい理解に導くこと。