褥瘡(床づれ)とは、長時間、皮膚の同じところに持続性の圧力が加わり、それに摩擦、ずれの力、湿潤(失禁等)も重なり、血行障害を生じ、皮膚の組織が部分的に障害され、赤みや傷を生じる状態を言います。
低栄養や、老化とともに、脳神経系(脳梗塞、脊髄損傷等)、骨関節系(骨折、関節リウマチ等)等による、意識障害や麻痺、関節拘縮(関節が思い通りに動かなくなること)など、寝返りや座り直しが十分にできなくなる状態で、圧迫されやすいお尻やかかと、後頭部などに生じやすくなります。
一度生じてしまうと治るのには、長い時間を要するため、予防が第一となり、発生した場合には早期発見と個々の状態に応じた治療が重要になります。
そこで当院には医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、医事課(事務部門)から構成される、褥瘡対策委員会を設置し活動しています。
活動内容としては、定期的に委員会を開催し、院内の褥瘡発症数の調査、褥瘡のある患者様の回診等を行っています。回診では、疾患の治療状況、栄養状態の確認、ベッドの硬さ、リハビリの進行状況など各スタッフが情報を共有することでよりよい治療方法を検討します。年に2回程は、病院全スタッフを対象とした勉強会も行っています。